野菜がもっと好きになる 「青森きくらげ」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.390
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
先日、青森県在住の野菜ソムリエ仲間から、自身が育てたという「青森きくらげ」が送られてきました。生のきくらげ。たまに青果売り場でも見かけるようになりましたね。「青森きくらげ」は、青森県内で開発された「アラゲキクラゲ」の新品種で、令和2年7月にデビューしたばかりのニューフェイスです。とれたての「生きくらげ」は、7月から10月頃まで出回り、乾燥したものは通年で出荷されているそうです。肉厚で歯応えがよく、コリコリとした食感と、臭みがなく、どんな料理にもよく合うのが「青森きくらげ」の特徴だそうです。食物繊維が豊富に含まれていて、低カロリーでヘルシーなところも、生きくらげの魅力的なポイントですね。ひとつだけ注意したいのは、料理法です。必ず火を通してから召し上がってください。加熱時間は、30秒ほど湯通しすればOKです。売り場で見かけたら、ぜひ一度お試しくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる「パッションフルーツ」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.403
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
夏本番、トロピカルフルーツがおいしい季節ですね。ここ最近、日本でも生産量が増えた「パッションフルーツ」も旬を迎えています。国産のパッションフルーツは6月から8月にかけて最盛期。売り場で見かけることも多くなってきたのではないでしょうか。ブラジル原産のトケイソウ科の果実で、一般的には5~10cmの卵型、濃い紫色(あずき色)の皮のものが多く出回っています。表面がつるっとしているものは甘酸っぱく、室温にしばらく置いておくと酸味がやわらぎ、甘みを強く感じることができます。食べごろの見極めは表面にしわが入ってでこぼこになったかどうか。このしわは追熟が進んだ証です。酸味が苦手な方はぐっとこらえてこの状態になるまで寝かせてくださいね。食べるときは水平に半分に切って中の黒い種と鮮やかなオレンジのゼリーをスプーンですくって食べます。裏ごししてゼリーやシャーベットにするのもおすすめです。
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みかんでもっと笑顔になる 「七夕の行事食と言えば…」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.401
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
7月7日は五節句のひとつ、七夕(しちせき)の節句です。短冊に願い事を書いて成長の早い笹に飾るとぐんぐん伸びて星に願いが届くと言われていますよね。そして、七夕の行事食として有名なのが「そうめん」です。諸説あるようですが、無病息災や技の上達を願って食べられるようになったそうで、暑くなるこの時期に食べやすいものとして今でも受け継がれています。そうめんの細い麺を天の川に見立て、星型のオクラをトッピングすると彩りも栄養価も上がります。水溶性食物繊維が豊富なオクラは夏場の腸活に大活躍のおすすめ食材。麺つゆには冷凍トマトのすりおろしを混ぜるとうま味アップでつゆも薄まらず、最後までおいしくいただけます。また、きゅうりやパプリカを星型に抜いて飾るとお子様にも喜ばれる飾り付けに。ぜひ今年の七夕は野菜たっぷりそうめんをお家で楽しんでみてはいかがでしょうか?
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果物がもっと好きになる 「幻のメロン ゆうか」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.387
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
先月は茨城県産のイバラキングというメロンをご紹介しましたが、今月は茨城県鉾田市産の「ゆうか」というメロンをご紹介したいと思います。漢字では優香と書きます。収穫時期が近づいてくると優しい香りを漂わせることからこの名前がつけられたそうです。特にこのメロンは香りが素晴らしく、「決して強い訳ではないけれどしっかりと嗅覚を刺激する洗練された香り」と生産者のホームページに紹介がありました。ネット系のメロンですが網目模様は薄く、完熟すると緑色から黄色く輝いたような色に変化してきます。栽培が難しく鉾田市内でも栽培技術に優れた農家でしか作られておらず、流通量が少ないことから「幻のメロン」と呼ばれています。実際に食べてみたところ、花を連想させる華やかな香りで甘みも強く、非常に味わい深いメロンでした。7月中旬頃までネット通販もあるので、メロン好きな方はぜひお試しください。
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みかんでもっと笑顔になる「ステムレタス」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.400
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
今年も上半期が終わり、すっかり初夏の野菜がおいしい季節となりました。
さて、この時期に旬をむかえる珍しい野菜「ステムレタス」をご存知ですか?茎レタスとも呼ばれ、同じキク科の葉を食べるレタスとは違い、主に茎を食べる野菜です。日本では干して乾燥させたものが山くらげとして有名です。
このステムレタスは太い茎にびっしりと葉が付きますが、その葉を落として茎の厚い皮をむいた芯の部分を食用とします。シャキシャキの食感が特徴で、生のままサラダや和え物にしたり、炒め物にしたり。中国原産ということもあり、中華料理屋さんで食べたことがある方もいらっしゃるかもしれません。旬は6月~7月と11月~12月の年に2回。スーパーなどではなかなか見かけませんが、食べごろの時期には産直市場やファーマーズマーケットなどに置いてあることがありますので、興味のある方は探して試してみてくださいね。
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果物がもっと好きになる 「茨城メロンのイバラキング」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.385
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
メロンが美味しい時期になりました。20年以上、生産量日本一を誇る茨城県では、豊富な種類のネットメロンが栽培されています。出荷時期は4月から10月と長く、6月にピークを迎えます。中でもオススメしたい品種は、「イバラキング」です。茨城の王様(キング)になって欲しい!という願いを込めて完成したイバラキング。香りの高いアールスメロン系を父親とし、10年以上の歳月をかけて完成しました。こうして誕生したイバラキングは、なめらかな口あたりと上品な香りと甘さ、きめが細かくてジューシーな果肉が特徴です。日持ちも良いので、美味しく食べられる期間が長いのも魅力のひとつです。メロン下部を押してみて、少し柔らかく香りがしてきたら食べ頃です。食べる1時間ほど前に冷蔵庫に入れて冷やしてからお召し上がりください。茨城が誇るイバラキング、店頭で見かけたらぜひ1度味わってみてくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「コリンキー」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.397
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
だんだんと初夏の野菜が出回るようになってきました。ここ数年でよく見かけるようになった初夏の野菜に「コリンキー」があります。コリンキーはかぼちゃの一種ですが、一般的に熟したものを食べるかぼちゃと違って、未熟果を食べる珍しいサラダかぼちゃです。タマネギをひとまわりからふたまわりほど大きくして縦に引き伸ばしたようなコロンとしたフォルムで、果皮は鮮やかなレモン色、皮ごと食べられます。コリ・パリっとした食感で歯ざわりが良く、クセが無いのでサラダや浅漬けにして生で食べることができます。かぼちゃを想像して包丁を入れると驚くほどやわらかく、すんなり切れてしまうので気を付けてくださいね。ピーラーで薄くスライスしてリボンサラダにしたり、生ハムとあわせて冷製パスタにしたり、鮮やかな色味が料理に彩りを添えてくれます。ピクルスにもおすすめの食材なので、ぜひ試してみてくださいね。
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野菜がもっと好きになる 「野菜の花」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.383
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。普段、わたしたちが野菜として食べている植物にも、当然のことながら花が咲きます。ブロッコリーの細かい粒は、花蕾といって、その名の通り花のつぼみです。収穫せずに放置すると、やがて黄色い花になります。アブラナ科なので、同じ仲間の白菜やキャベツも、やがて、春先に満開になる菜の花と同じ黄色い花を咲かせます。同じアブラナ科でも、大根の花は色が変わっていて、うす紫や白い花を咲かせますが、花の形状は黄色い菜の花と一緒です。絹さやはマメ科の植物です。観賞用の花で言うと、同じ科には藤の花があります。藤の花ほど、たわわに咲きませんが、似たような形状の白や紫の花を咲かせます。マメ科の中では、そら豆が特に美しく、白地に紫の絵の具で描いたような模様が入ります。他にも、人参や春菊は、ちょっとびっくりするくらい可愛い花を咲かせますよ。気になる方は「野菜の花」で検索してくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「パクチーの使い分け」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.396
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
暑くなってくると、さわやかな薬味がたっぷりきいた料理を食べたくなります。今回は薬味の中でも好き嫌いの分かれるパクチーについて詳しくご紹介します。
パクチーはセリ科の一年草で、タイ語由来の呼び名です。ちなみに中国語ではシャンツァイ、英語ではコリアンダーと言い、すべて同じ植物。鮮烈な強い香りが特徴で、アジアや中南米の料理には欠かせない食材です。驚くべきは葉、茎、根、種子、まるごと利用可能で捨てるところがないということ。葉は生で、サラダやスープのトッピングとして。または、ちぎったり、刻んだりしてドレッシングや和え物の薬味におすすめです。茎は葉よりも香りが強いので、炒め物などの加熱調理にも向きます。根は軽くつぶしてスープやカレーなどの煮込みに入れると味に奥行きが出ます。種子はカレーやピクルスには欠かせない香辛料。部位ごとに使い分けて、余すところなくパクチーを楽しんでくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「じゅんさいの旬」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.395
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
みなさんはゼリーのような膜に覆われた不思議な植物「じゅんさい」をご存知ですか?日本料理のお店などで旬の時期に使われることはありますが、ご家庭で召し上がる機会は少ないかもしれません。スイレン科の水草の一種で、水が美しく、水量が十分にある沼や池に自生します。寒天状の粘膜物質に包まれた茎と蕾状になっているまだ開いていない若い葉を手作業で摘み取って食用とします。旬は5月中旬から9月ごろまで。秋田県の名産として知られ、産地では1人乗りの桶のような木船で「採り子」がじゅんさいを収穫する風景が初夏の風物詩として有名です。
舌触りはトゥルンとしていてプリプリとした歯ごたえが魅力。食欲の落ちる梅雨や夏の時期にぴったりの水溶性食物繊維を豊富に含むヘルシー食材です。一般的には水煮されたものが流通しますが、旬の時期には生のままパック詰めされたものも出回ります。ぜひ探してみてくださいね。
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