みかんでもっと笑顔になる 「ダイコンで整える」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.532
==================================
こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
そろそろ年末年始においしいものを食べ過ぎて胃腸がお疲れ気味の方もいらっしゃるのではないでしょうか?1月7日には七草粥を食べて胃腸を労わったという方もいらっしゃるかもしれません。今回は七草のひとつでもあるダイコン(スズシロ)で身体を整えるご提案です。
ダイコンには複数の消化酵素が含まれていて、中でもジアスターゼは胃腸の働きを活発にし、胃の負担を軽減する働きが期待できます。ただし、熱に弱いため大根おろしやなます、浅漬けなど生で食べることが有効です。また、特におすすめなのは大根おろしで食べること。大根の辛み成分であるイソチオシアネートにも消化を促進する作用、解毒作用があり、この辛み成分は特に大根の下の部分に多く含まれます。おろすことでたくさんの量を摂取できるのでおすすめの食べ方です。ぜひハンバーグや唐揚げ、てんぷらや焼餅などに添えて食べてくださいね。
|
みかんでもっと笑顔になる「イチゴの旬は?」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.531
================================
あけましておめでとうございます。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
2024年、初めてのコラムは旬の「イチゴ」について。みなさんはもう今シーズンのイチゴを食べましたか?日本ではイチゴのショートケーキがクリスマスケーキとして人気が高いため、イチゴの需要が高まることから12月に出荷できるように生産している農家さんが多いと言われています。しかし、本来のイチゴの旬は4月~5月の春。冬のイチゴはハウスで加温してイチゴに春だと思わせているのです。そのため、12月から5月ごろまで出回りますが、中でもおすすめなのは1月のイチゴ。ハウスで加温されているとはいえ、外気温の低さからゆっくりと成長して収穫までに長い日数がかかります。その間にどんどん甘くおいしいイチゴになるという訳です。2月になると日照時間も減り、それまでの収穫で株そのものが疲れてしまっていることも。ぜひおいしいこの時期にたっぷり堪能してくださいね。
|
みかんでもっと笑顔になる 「かつお菜」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.529
=============================
こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
冬場は青菜がおいしいシーズンですが、福岡県民におなじみの青菜といえば「かつお菜」です。高菜の近縁種とされており、肉厚でちぢれた大きな葉はやわらかく旨みたっぷり。アクが少なく辛味もないため食べやすい上に、なんと出汁がいらないほど旨みが出るためその名が付いたとも言われています。漢字では「勝男菜」と書くため、縁起がいいことから博多雑煮には欠かせない定番の具材です。栄養価も高く、βカロテンやビタミンC、ビタミンDやカルシウムなどを豊富に含みます。ぜひ全国区に押し上げたい、雑煮だけではもったいない、魅力的な野菜なのです。おすすめの食べ方は、胡麻和え、お浸し、みそ汁の具、ロールキャベツならぬロールかつお菜やキッシュの具、グラタン、中華風卵炒めなど、和洋中いろんなお料理に使える食材です。出回り期は12月~1月。もし見つけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
|
みかんでもっと笑顔になる「冬のホウレンソウ」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.527
==================================
こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
今回は冬が旬の緑黄色野菜、ホウレンソウについて。葉物野菜は寒くなると自分自身が凍らないように糖度を上げるので、甘みが強くなる傾向にあります。また、冬場のホウレンソウは夏のものに比べて栄養価が高いという研究結果も出ています。ビタミンCに関しては約3倍!おいしくて栄養価も高いとなれば冬に食べない手はありません。ところでみなさんはホウレンソウの名前の由来をご存じですか?実は漢字では「菠薐草」と書くのですが、この菠薐というのが昔のペルシア(今のイラン)辺りを指すそうです。原産地がその辺りなので、ペルシアから伝わった草ということで、ホウレンソウと名付けられました。中東ではサグカレーやヨーグルトサラダに代表されるようにメジャーな葉物のひとつです。スパイスとの相性もいいので、ぜひいつもの味に変化をつけたいときにクミンやコリアンダーなどを合わせてみてくださいね。
|
みかんでもっと笑顔になる 「長野県りんごの日」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.525
==================================
こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
11月22日は「長野県りんごの日」。長野県産りんごの主力品種「ふじ」がこの時期に最盛期であることと、”11・22(いい・ふじ)”にかけて制定されています。
フルーツ王国・長野県は雨が少なく、日照時間が長いため果実が十分な日光を浴びてゆっくりと育ちます。また、昼夜の寒暖差が大きいため果実の甘みと旨みが増すと言われています。ふじ以外にも秋映、シナノスイート、シナノゴールドの「りんご3兄弟」をはじめ、シナノリップやシナノドルチェ、シナノホッペやシナノプッチなど代表的なオリジナル品種がたくさんあり人気も高まっています。ただ、2023年の今年は夏の猛暑の影響でりんごに「日焼け」が多発。栽培が特に困難だったと聞きます。そんな中で美しくおいしく育ってくれたりんごが店頭に並んでいるという訳ですね。いつもそうですが、作ってくださる農家さんに感謝して大切にいただきたいと思います。
|
みかんでもっと笑顔になる 「きくいも」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.523
=============================
こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
昼は暖かく、夜は寒い。寒暖差が激しくなってきましたね。そんな11月から冬にかけてだんだんとおいしくなる野菜はたくさんありますが、「きくいも」もそのひとつ。
きくいもはゴボウと同じキク科で香りがゴボウに似ています。生でも加熱しても食べられる野菜です。生ではシャキシャキとした食感とみずみずしさを味わえ、加熱するとホクホク+ねっとりとした食感になり、甘みが際立ちます。ナガイモやレンコンのような食感とイメージが近いです。栄養価がとても高く、中でもイヌリンという水溶性食物繊維が豊富です。メディアなどでもよく取り上げられ、「天然のインスリン」とも呼ばれるイヌリンは糖の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を抑えてくれます。また、腸内細菌のエサになり、腸内環境も整えてくれる腸活食材でもあるのです。ぜひ旬のこの時期に、日々の食生活へきくいもを取り入れてみてはいかがでしょうか。
|
みかんでもっと笑顔になる 「紅茶の日」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.522
=============================
こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
11月1日は紅茶の日。1983年に日本紅茶協会が制定したそうです。
さて、皆様は紅茶の中でも世界中で愛好家の多い「アールグレイ」というフレーバーティーに使われる「ベルガモット」という柑橘をご存じでしょうか?サワーオレンジとレモンまたはライムとの交配により生まれたとされており、香りの高さに定評があります。イタリアの南西部カラブリア州で生産されるベルガモットが世界の90%以上を占めると言われていますが、最近では日本でも極少量ですが生産されるようになりました。一般的には生食として使われるのではなく、精油を採取することが目的で生産されています。そしてこの精油を紅茶の香りづけに使用したものがアールグレイとなるのです。他のカンキツとは少し違ってほろ苦いビターな香りが紅茶の風味を格段にあげてくれます。紅茶の日を機に、ぜひベルガモットを感じながらアールグレイを楽しんでみてくださいね。
|
野菜がもっと好きになる 「豆の収穫とニオ積み」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.478
==================================
こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
実りの秋到来ですね!北海道では大豆や小豆などの豆類も収穫シーズンを迎えています。10月の上旬に十勝エリアにある浦幌町へ行き、豆の収穫作業を学ばせてもらいました。訪問した豆農家では、栗豆や虎豆など様々な豆を栽培していました。ちょうどお邪魔した時は、大福豆(おおふくまめ)という甘納豆の原材料になる真っ白い豆が収穫シーズン。クロスした4本の支柱に絡みながら生長した蔓と鞘がカラカラに乾燥した状態になると、「ニオ積み」という作業がスタートします。支柱ごと土から収穫し、木製格子の上に支柱ごと積んで、積まれた蔓の間から支柱を抜き取っていきます。人の背丈ほどの高さまで積み上げたところで形を整え、雨除けのブルーシートを被せ、さらに2週間ほど自然乾燥させていきます。汗をかきながら3時間ほどかけて出来たニオは4つだけ!身をもって、大変さを実感した貴重な体験となりました。
|
みかんでもっと笑顔になる「柿の栄養価」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.520
=============================
こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
だんだんと秋も深まってきました。今回は代表的な秋の果物のひとつである「柿」の高い栄養価についてお伝えしたいと思います。
「柿が赤くなると医者が青くなる」とも言われるほど栄養価の高い果物で、食物繊維をはじめ、ビタミンA、ビタミンC、葉酸、カリウム、タンニンなどビタミンやミネラル、機能性成分を豊富に含みます。なかでも特筆すべきはビタミンCで、100g中に70㎎も!つまり、柿1個(約200g)で1日に必要なビタミンC量を十分にまかなえるのです。さらについ最近のJA和歌山県農の発表で、柿タンニン(ポリフェノールの一種)による悪玉コレステロール値の低減作用が実証されたことがわかりました。この発見は新たな柿の需要開拓につながると大変注目されています。日本では古くから食べられている秋の味覚ですが、最近では他の果物におされがち。ぜひこの機会に栄養たっぷりの柿を楽しんでくださいね。
|
野菜がもっと好きになる 「貯蔵で変化!さつまいも(後編)」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.477
============================================
こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
収穫したてで甘さがのらない9月頃から、巷にさつまいもスイーツが並ぶのはなぜか?知人のスイーツ専門店に聞いてみました。そこでは前年の1月頃、大量に購入して焼き芋ペーストに加工して冷凍保存しておくそうです。さつまいもの一大産地である茨城県のJAなめがたでは、ブランド芋の「紅こがね」が比較的でんぷん質が多く長期保存に向いていることから、「熟成 紅こがね」として8月下旬まで流通させています。同JAでは、8月中旬から収穫がスタートしている紅はるかのSサイズはLサイズに比べて体積が少ない分、貯蔵期間も短く済むため、9月中旬にはブランド芋の「紅甘優」として、関東圏のスーパーに出回りだします。消費者のニーズに応えるべく、パティシエは加工して冷凍保存。産地では貯蔵技術を向上させて、長期流通や早期出荷を実現さていました。そんな影の努力に感謝しつつ、じっくり味わいたいですね。
|