野菜がもっと好きになる 「スイーツ作りに最適ないちご」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.412
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
いちごが美味しい季節になりましたね。年々様々な品種や名称のいちごが売り場に並び、私たちを楽しませてくれています。いちごによって味わいも様々ですが、お菓子作りに適しているのはどれでしょうか?「おうち時間」が増え、ツイーツ作りにトライしようと考えていらっしゃる方のために、そんな品種をご紹介したいと思います。簡単な見分け方として、カットした断面が中心まで赤いものが向いています。熱を加えるとどうしても色が褪色してしまうからです。中が真っ白いいちごを、クラフティのような焼き菓子に入れると、色が抜けて見た目にも残念な仕上がりになります。また、酸味がしっかりしている方が、クリームや生地の甘さに埋もれず存在感が出ます。品種でいうと福岡の「あまおう」がオススメです。ジャムにするなら、茨城の「いばらキッス」もオススメなので、是非いちごのスイーツ作りにお役立てくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「寒紅いちご」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.429
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
様々な品種のいちごが店頭に並ぶ季節になりました。近年、新品種や新たなブランドのいちごが次々に生まれている中で、「寒紅いちご」といういちごをご存じですか?
この寒紅いちごは愛媛県の東温市を主産地とするブランドいちごで、甘さを濃縮する栽培管理と、冬の寒さを利用した「寒じめ」と呼ばれる手法を組み合わせて栽培されます。間引きをして着果数を制限した上で、色づき始めたイチゴを寒気にさらし、通常の倍の期間をかけて熟成させるというこだわりの農法で作られています。なんと糖度は15度前後。一般的ないちごが10~11度なので、群を抜いた甘さと言えます。つやつやで宝石のように紅く色付き、ジューシーでどこを食べても甘いのが特徴です。生産者が専用の設備を持つ少数の農家に限られているためなかなかお目にかかれない希少ないちご。ぜひ今年はどこかで出会えたら…と夢見ております。
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野菜がもっと好きになる 「寒さに耐えて甘くなる冬野菜」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.411
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。今年は大寒波がやって来るという予想通り、日本各地で雪が降り続いており、我々人間の足に大きな影響が出ていますが、野菜にとっては必ずしも悪い影響ばかりではないようです。冬が旬のブロッコリー。青果コーナーで、うっすら紫がかっているブロッコリーを見かけたことはありませんか?ブロッコリーの花蕾が紫色になるのは、寒さに耐えようとしてポリフェノールの一種であるアントシアニン色素を発生しているためです。むしろ甘さが増して美味しく育っているサインなのです。今の時期、キャベツの外葉が紫になっているのも同じ理由です。多くの野菜は寒くなると凍らないように水分を減らして糖分を蓄えます。大根や白菜、白ネギなども、紫色のアントシアニンこそ作りませんが、同じ原理で、寒ければ寒いほど甘みが増していきます。甘く美味しく生長した旬の冬野菜を食べて、元気に寒波を乗り切りたいものですね。
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みかんでもっと笑顔になる 「長寿を願うチョロギ」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.428
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
今回は、おせち料理に入っている未知なる食材「チョロギ」についてご紹介します。漢字では「千代呂木」や「長老喜」などと書かれ、長寿を願う縁起物としてお正月に目にした方もいらっしゃるかもしれません。大きさは2~3㎝で巻貝のような見た目です。ちなみに英名は「Chinese Artichoke」と言い、中国風のアーティーチョークとして知られています。確かに淡白な味わいや食感が似ているような…。中国原産のシソ科の植物で、地下の根の先端にできる塊茎を食用とします。同じく塊茎を食用とする代表的な植物にジャガイモがありますが、チョロギは小さくて収穫や洗浄、整形に手間がかかることなどから生産者の減少が進んでいるそうです。よくおせちの中では赤く梅酢漬けにされて黒豆の横に並んでいますが、生のチョロギは白ければ白いほど新鮮です。なかなか馴染みのない野菜ですが、食べるとなんだか病みつきに。ぜひ試してみてくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「春の七草のひとつ〈セリ〉」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.427
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あけましておめでとうございます。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
本年もおもしろい野菜・果物の情報をお届けしていきたいと思いますのでお付き合いいただけますと幸いです。
さて、2022年初回の今回は数少ない日本原産野菜のひとつ「セリ」について。春の七草にも数えられるセリは英名をJapanese parsleyと言い、その名の通り日本を代表するハーブです。シャキシャキとした食感とスッとするさわやかな芳香が特徴で、吸い物や鍋に風味を加えるのに最適。似ている野菜として三つ葉とよく比較されますが、三つ葉は葉が3枚であるのに対して、セリの葉は5枚。名前の由来は一か所から「競り合う」ように生えてくることから付けられたとされています。カロテン、葉酸、ビタミンC、カリウム、カルシウム、鉄などビタミンやミネラルを豊富に含む緑黄色野菜で、独特な香りにはリラックス効果が期待できます。年末年始に食べ過ぎた・飲み過ぎたという方はセリ鍋や七草粥で胃腸を労ってくださいね。
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野菜がもっと好きになる 「塩みかんで食べるお節料理」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.410
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明けましておめでとうございます!野菜ソムリエの知久です。
お正月に食べるお節料理やお刺身、お餅を使ったお料理。「ちょっと味を変えたい」というときにも「塩みかん」が重宝します。例えば、お刺身だったら、お醤油の代わりに塩みかん(青みかん)をちょっとつけて食べるとさっぱりとした味わいになります。かまぼこや海老にも青みかんの爽やかな香りが合います。大根と人参のさっぱり味のナマスには、塩みかん(完熟)が合います。黒豆や栗きんとんの様に甘みのあるものには、完熟みかんの芳醇な香りがぴったり合います。お汁粉にも、完熟みかんの方をほんの少しだけプラスすると、味に奥行きが出て美味しいですよ。きなこ餅にも塩みかん(完熟)が合います。つきたてのお餅に大根おろしを和えるのなら、青みかんを入れるとさっぱりとして美味しいですよ。数日食べ続けるお正月料理。ちょっと味を変えたくなったときに、ぜひ塩みかんをご活用ください。
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みかんでもっと笑顔になる 「発酵白菜」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.426
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
今回は旬の白菜を使った腸が喜ぶ発酵食をご紹介します。みなさんはキャベツで作る発酵食品「ザワークラウト」をご存じですか?同じ作り方で白菜も発酵食品に。より水分量が多い分、発酵しやすいと言えます。
「発酵白菜」
【材料】(作りやすい分量)
白菜 1/4個(約500g)
塩 白菜の重量の2%(約10g)
昆布 3㎝角1枚
【作り方】
1.白菜は洗って水気を切り、ざく切り、または千切りにする。
2.ジップ付きの保存用袋に入れ、分量の塩を振りかけよく揉みこむ。
3.水気が出てきたら昆布を入れて空気を抜いてバットに乗せ、重しをして常温で3~5日ほど置いておく。
白菜全体が水分に漬かっていることがポイント。時間が経つとぷくぷくと泡が出てきます。これが乳酸発酵している合図!おいしい酸味とうまみがたっぷり。そのまま食べてもよし。お鍋にしてもよし。酸辣湯風になるので、インスタントラーメンやうどんのトッピングにもおすすめです。
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みかんでもっと笑顔になる 「白菜と柿の塩みかん和え」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.425
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
寒くなると白菜が恋しくなるのは私だけでしょうか。野菜の中でもずば抜けてうまみが強い白菜。温かいお鍋もいいですが、生で食べてもおいしい白菜。今回は果物とあわせるレシピをご紹介します。
「白菜と柿の塩みかん和え」
【材料】(2人分)白菜 100g
柿 50g
塩みかん(完熟) 小さじ1/3
塩 少々
【作り方】
1.白菜は繊維を断ち切る方向に太めの千切りにし、塩をふって5分ほど置く。
2.白菜から水が出てきたらしっかり絞っておく。
3.柿は皮をむき短冊切りにする。
4.ボウルに白菜と柿を合わせて塩みかんで和える。
色味が似ている食べ物は相性がいいとよく言われますが、今回は柿のオレンジ色と塩みかん(完熟)のオレンジ色を合わせてみました。甘い柿に柑橘の香りと塩味が相性抜群!そこに白菜のうまみと食感が加わりバランスのいい一皿に。お茶請けとしても箸休めとしても大変おすすめです。ぜひ試してみてくださいね。
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野菜がもっと好きになる 「ビタミン大根の塩みかんサラダ」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.408
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
冬に旬を迎える大根。最近では色とりどりに様々な品種が出回るようになりました。そんな大根の中でも「ビタミン大根」という名前の大根は鮮やかな緑色をしており、通常の大根よりビタミン類を豊富に含んでいると言われています。今日はそんなビタミン大根と塩みかんを使ったサラダをご紹介したいと思います。
【材料】(2人分)
・ビタミン大根‥150g
・塩みかん(青)‥小さじ1/2
・ゴマ油‥小さじ1
・ガーリックパウダー‥少々
【作り方】
①ビタミン大根の皮を剥き、薄くスライスする。
②塩みかんを揉み込み10分程度置いてから水気をしぼる。
③ゴマ油とガーリックパウダーを和えて完成。
青みかんで軽く浅漬けにすると、大根特有の青臭さが消えるのでとても便利です。色もきれいなので、クリスマス料理の食卓にもいかがでしょうか?さっぱりとした味わいで箸休めにもぴったりですよ。ぜひお試しくださいね。
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みかんでもっと笑顔になる 「小原紅早生」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.424
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
みかんがおいしい季節ですね。今回は、最近出会った「日本一紅いみかん」と言われている小原紅早生(おばらべにわせ)というみかんをご紹介します。
この小原紅早生は昭和48年、坂出市のみかん農家「小原幸晴」氏のみかん畑でひと際赤いみかんが発見されたことから調査が進み、平成5年に品種登録された香川県オリジナル品種。国内で生産される温州みかん約100品種のうち外皮が最も紅いと言われていて、本場坂出市では「金時みかん」とも呼ばれています。糖度が高いものが多く、味も濃い品種で、最大の特徴であるその濃い色が表す通り、色素成分カロテノイドの一種「β‐クリプトキサンチン」が豊富に含まれています。このβ‐クリプトキサンチンは強い抗酸化作用があり、骨粗鬆症予防の他、様々な健康効果が期待できるという研究結果が出ています。目を引く鮮やかな紅さなので、見つけたらぜひ試してみてくださいね。
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