野菜がもっと好きになる 「ながいもの旬はいつ?」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.315
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
先週はながいもと塩みかんを使ったレシピをご紹介しましたが、そもそもながいもの旬はいつなのでしょうか?野菜の専門書を見ると、出回る時期は「周年」となっていますが、11月の下旬、正に今が収穫の最盛期です。ながいもの一大産地である青森県十和田市では、通常期間より30日も長く生育します。葉が完全に枯れて、葉の養分がながいもに転流(てんりゅう)してから掘り起こします。収穫するといっても全てを収穫する訳ではありません。半分は土の中にそのまま残しておきます。やがて雪が畑を覆い、外気温が氷点下になっても土の中は0度を保っています。つまり天然の冷蔵庫となる訳です。3月中旬頃から約1ヶ月かけて掘りだしますながいもを「春掘り」と呼び、今掘り出すのは「秋掘り」と言います。秋掘りは、みずみずしさとシャキシャキとした食感が特徴なので、ぜひ大きくカットして味わってみてください。
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みかんでもっと笑顔になる 「キッズEXPO2019」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.315
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
先日、港区立芝公園にて開催された親子で楽しめる学べるイベント「キッズEXPO2019」にてみかんのプチセミナーに登壇しました。大勢の元気なキッズが美味しそうにみかんを頬張りながら参加してくれました。
その中で出したみかんクイズが意外にも難問で正解率が低かったのでひとつご紹介します。
「みかんは英語でマンダリンと言ったり、○○と言ったりします。この○○には日本の江戸時代の藩の名前が入るのですが、それは次のうちどれでしょう?」
1. サツマ 2.チョウシュウ 3.トサ
こちらの正解は…1のサツマです。諸説ありますが、幕末期の薩英戦争の後、薩英同盟が結ばれた際に友好の証として薩摩藩からイギリスへみかんの苗が贈られたことが由来という説が有力です。いかがですか?結構難しいですよね。
この他にもみかんの楽しみ方や栄養について学んでいただきました。参加してくれたみんながより沢山みかんを食べてくれると嬉しいです。
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野菜がもっと好きになる 「塩みかん香るながいものすり流し」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.314
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。朝目が覚めると、寒さで布団から出づらくなる今日この頃。そんな日の朝食には体の温まるスープはいかがでしょうか?今日は塩みかんを使った、ながいものすり流しをご紹介したいと思います。
【材料】(2~3人分)
・長芋…100g
・塩みかん(完熟)…小さじ1
・だし汁…300ml
【作り方】
①ながいもの皮をむき、すりおろす。
②鍋にだし汁を入れて中火にかけ、①のながいもと塩みかんを入れ、よく混ぜ合わせる。
③再沸騰したら火を止めて器に盛る。
すりおろして冷たいだし汁や卵を加えて生のまま「とろろ」として食べても美味しいですが、だし汁と一緒に加熱すると、とろみがついて喉越しのよい「すり流し」になります。だし汁を鶏ガラスープにしても美味しく召し上がっていただけます。その場合は、青みかんを使った塩みかんが合うのでぜひお試しください。寒い朝は温かいスープで1日のスタートを切りましょう。
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みかんでもっと笑顔になる 「β-クリプトキサンチンの多い食べ物とは」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.314
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
みかんに多い注目の栄養成分と言えば、β-クリプトキサンチンですが、みかん以外の食べ物だと何にどのくらい入っているのか?ふと疑問に思い、調べてみました。
まずβ-クリプトキサンチンとはオレンジ色のカロテノイド色素成分で骨粗鬆症や肝機能障害、動脈硬化など様々な病気の発症リスクを下げ、これらの病気の予防や進行抑制に効果が期待されています。
断トツで多く含まれているのはみかんかと思いきや、実は同量(100g)で比べた場合、トウガラシは2200㎍、みかんは2000㎍とトウガラシに軍配が。ただ、トウガラシは辛くて大量に摂ることが難しいので、やはり食べやすさから言ってみかんが最もおすすめです。みかん以外の柑橘類で多いのは、ぽんかん(1000㎍)やせとか(1400㎍)など。柑橘以外ではパパイア(820㎍)、びわ(600㎍)、柿(500㎍)、赤ピーマン(230㎍)に多く含まれています。参考にしていただけると嬉しいです。
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果物がもっと好きになる 「ブラジルという何の黒ブドウ 続編」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.313
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
先週に引き続き、大陸を渡って青から黒に変化した「ブラジル」という名のブドウのお話です。色からすると、巨峰やピオーネのような柔らかくてジューシーな食感を想像しますが、もとが青ブドウなので目を閉じて口にすると、青ブドウそのものです。マスカットの香りがとても強く、食感はかためでサクサクとした感じ。皮が薄いので皮ごと食べられます。そしてブラジルの最大の特徴は、果肉まで色が赤いところです。先述したように皮ごと食べられますが、あえて皮をむいてみてください。皮の紫色が果肉の中までさし込んでいるのでコンポートにしたら色が映えそうですね!ちょっと意外なおススメのたべ方は「冷凍」です。凍らせたブドウはシャリシャリした食感がシャーベットのようで楽しいですよ。ブラジルに限らず、皮ごと食べられる甘みの強いブドウは冷凍保存しておいて、アイス代わりに召し上がってみてください。
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みかんでもっと笑顔になる 「鶏とさつまいもの塩みかん豆乳煮」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.313
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
温かい食べ物がどんどん美味しく感じる季節です。今日は塩みかんと豆乳を使ったクリーム煮をご紹介します。
「鶏とさつまいもの塩みかん豆乳煮」
【材料】(2人分)
鶏ささみ肉 2本
さつまいも(中) 1本
豆乳 100ml
水 100ml
鶏がらスープの素 小さじ1
塩みかん(完熟) 小さじ1/2
酒 少々
【作り方】
1. さつまいもは輪切りにして水にさらす。
2. 耐熱皿に並べたささみに酒を振り、ラップをしてレンジで約2分加熱する。
3. 水を切った1を鍋に入れて水100mlを注ぎ、蓋をして蒸し茹でにする。
4. 3に火が通ったら2のささみを一口大にして鶏がらスープの素とともに加える。
5. 再度沸騰したら豆乳と塩みかん(完熟)を加えて混ぜ、温まったら沸騰する前に火を止める。
寒い時期にぴったりの簡単煮込み。今回はささみでヘルシーに仕上げましたが、モモ肉だとよりジューシーでリッチな食べ応えになります。豆乳と塩みかんの相性がとてもいいので試してみてくださいね。
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果物がもっと好きになる 「ブラジルという何の黒ブドウ」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.312
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。
実りの秋・食欲の秋ですね!先日、そんな秋の味覚のひとつ、ブドウを多品種栽培している生産者さんを訪ねてきました。今まで見たことも聞いたことも食べたこともないブドウばかりで、一緒に行った野菜ソムリエ仲間も大興奮。私も選びきれず、ついつい沢山買ってきてしまいました。そんな珍しいブドウのなかでも、ちょっとした逸話が面白い、そして味も色合いもステキなブドウをご紹介したいと思います。その名も「ブラジル」と言います。名前の通り、ブラジルで生まれた黒いブドウです。ヨーロッパを代表する青いブドウの「マスカット・オブ・イタリア」が南米大陸ブラジルで品種改良され、黒いマスカットとして生まれ変わったそうです。もとは緑色のブドウが大陸を渡って黒いブドウになるなんて、不思議な話ですね。次週はその「味」についてと、生産者おススメのちょっと変わった食べ方をお伝えしたいと思います。
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みかんでもっと笑顔になる 「塩みかんドレッシング(完熟)の新しい楽しみ方」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.312
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
ミヤモトオレンジガーデンさんの「塩みかんドレッシング(完熟みかん)」はノンオイルでさっぱりとしていて、私の周りの知人にもファンが多い商品です。実はこのドレッシング、サラダ以外にも使える万能調味料で、今回は野菜以外の食材と合わせる楽しみ方をご紹介します。
まずは冷ややっこや湯豆腐にかけて食べるのがおすすめです。柑橘をしっかり効かせたポン酢のような味わいなので、まろやかな豆腐との相性抜群。寒くなるこれからの時期、鍋のお供にいかがでしょうか。
そしてもうひとつ、ゆで卵との相性がとてもいい!ということを最近発見しました。ただかけるだけでも十分美味しいのですが、さらにここでひと工夫。潰したゆでたまごとポテトサラダをあわせて、そこにこのドレッシングをかけます。ポテトサラダのマヨネーズを少しだけ控えめにすると、よりドレッシングとのマッチングが際立ちます。よければ試してみてくださいね。
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果物がもっと好きになる 「大粒のアセロラ・レッドジャンボ」
野菜ソムリエ 知久幸子さん vol.311
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こんにちは!野菜ソムリエの知久です。風邪を引きそうなときや、ストレスを感じたときに積極的に摂りたい栄養素のひとつがビタミンCです。1日に摂るべきビタミンCの摂取量は100mg。そんなビタミンC量をたった1粒食べるだけでクリアしてしまうのが、アセロラです。先日、アセロラが特産品となっている沖縄県北部にある本部町に行ってきました。圃場に案内してもらうと、残念なことに台風の影響で実が落下してしまったのですが、試験的に栽培しているレッドジャンボという品種は幾つか残っていて、試食させてもらうことに。本部町で主に栽培されている甘味種よりもひとまわり大粒のレッドジャンボ。その大きさが圧巻の存在感で、強めの酸味がカラダ全体に染み渡ります。甘味種よりもビタミンCの含有量が多いというのも魅力的です。酸味種の方が加工にも向いているとか。良いとこ尽くしのレッドジャンボ。これから収量が増えると嬉しいですね。
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みかんでもっと笑顔になる 「世界食料デー」
野菜ソムリエ 玉之内祐子さん vol.311
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こんにちは。野菜ソムリエの玉之内祐子です。
本日、10月16日は「世界食料デー」です。これは「世界の食料問題を考える日」として国連が定めた世界共通の記念日です。
近年の日本では本来食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」の問題が深刻な中、世界では数字にするとなんと9人に1人が十分に食べられていないという現状があります。国際社会は、持続可能な開発目標(SDGs)の中で2030年までに「飢餓をゼロに」することを約束しています。
おそらく私たち一人一人にできることは本当に小さいことしかありません。ただ、考えなければ始まらないと思うのです。例えば、規格外の野菜や果物は廃棄されることが多いのですが、味に遜色のないことがほとんどです。多少不格好でも、傷があっても捨てずに食べる。それが習慣化されれば、無駄な生産が抑えられると思うのです。「食べる幸せ」をみんなで分かち合える世界にするために、まずは「意識する」ことから始めてみませんか。
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